純文ばかり読んでいるわけではないんですよ。
と言うわけで、肩の力を抜いて読めた万城目本のおススメ二冊をご紹介します。
ホルモー同士を操り戦わせるという戦略ゲームサークル、バカバカしい設定に登場人物たちが大真面目というところが面白い。あちこちツボに入りまくりで、始めから終わりまで笑っていた小説はこれが初めて。
『三国志』など古典戦争の喩えが随所に出てくるので、お好きな方はそういうところでも楽しめるはず。
しかし個人的にツボだったのは、京大生の主人公が大学生にして初めて『三国志』を読み“中国モノと知らんかった。我が国の物語だと思っていた…”と驚愕する場面。
おお、京大生と自分、一緒じゃないか。というところが嬉しい。(私も17歳まで同様だった、笑)
現代の「平均」を描いていて共感できる。
『ホルモー』に比べると落ち着いていてお笑い控えめ、大人しくなった印象がある。
しかし設定は「大阪国独立」という突飛なもの。突飛ながら、もしや著者は本気では?と思わせるほど細かく構成されている。
この細かい構成によって小説としての疾走感を失っているのですが、歴史の「IF」などマニアックな空想が好きな人は楽しめるはず。
と言うわけで、肩の力を抜いて読めた万城目本のおススメ二冊をご紹介します。
■鴨川ホルモー
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。腹を空かせた新入生、文句に誘われノコノコと、出向いた先で見たものは、世にも華麗な女(鼻)でした。このごろ都にはやるもの、協定、合戦、片思い。祇園祭の宵山に、待ち構えるは、いざ「ホルモー」。「ホルモン」ではない、是れ「ホルモー」。戦いのときは訪れて、大路小路にときの声。恋に、戦に、チョンマゲに、若者たちは闊歩して、魑魅魍魎は跋扈する。京都の街に巻き起こる、疾風怒涛の狂乱絵巻。都大路に鳴り響く、伝説誕生のファンファーレ。前代未聞の娯楽大作、碁盤の目をした夢芝居。「鴨川ホルモー」ここにあり。
ホルモー同士を操り戦わせるという戦略ゲームサークル、バカバカしい設定に登場人物たちが大真面目というところが面白い。あちこちツボに入りまくりで、始めから終わりまで笑っていた小説はこれが初めて。
『三国志』など古典戦争の喩えが随所に出てくるので、お好きな方はそういうところでも楽しめるはず。
しかし個人的にツボだったのは、京大生の主人公が大学生にして初めて『三国志』を読み“中国モノと知らんかった。我が国の物語だと思っていた…”と驚愕する場面。
おお、京大生と自分、一緒じゃないか。というところが嬉しい。(私も17歳まで同様だった、笑)
現代の「平均」を描いていて共感できる。
■プリンセス・トヨトミ
このことは誰も知らないー四百年の長きにわたる歴史の封印を解いたのは、東京から来た会計検査院の調査官三人と大阪下町育ちの少年少女だった。秘密の扉が開くとき、大阪が全停止する!?万城目ワールド真骨頂、驚天動地のエンターテインメント、ついに始動。特別エッセイ「なんだ坂、こんな坂、ときどき大阪」も巻末収録。
『ホルモー』に比べると落ち着いていてお笑い控えめ、大人しくなった印象がある。
しかし設定は「大阪国独立」という突飛なもの。突飛ながら、もしや著者は本気では?と思わせるほど細かく構成されている。
この細かい構成によって小説としての疾走感を失っているのですが、歴史の「IF」などマニアックな空想が好きな人は楽しめるはず。