ハッピーニューイヤー。
せっかくの新年です。巷には嫌なニュースが多いけど、少し空を仰いで奇跡を感じてみませんか。
「奇跡」と言っても、本格スピリチュアルでは疲れてしまう方も多いでしょうから、ソフト・スピリチュアルと言えるようなほんのり奇跡が漂う小説をご紹介していきます。
ある高校に一人の女の子が転校して来る。
奇抜なファッションに身を包み、変わった行動をとる彼女はクラスで浮いてしまうのだが、主人公は次第に彼女が真実の人であることに気付いていく……。
ごく普通の青春小説の形を取っているし、超能力などの目に見える奇跡は起きないのだけど、じわじわと「奇跡」が伝わって来る小説です。キリストや釈迦など人類から一歩突き抜けた人が、ごく普通の高校生をやっていたらこんな感じなんだろうと思わせます。
それでも宗教的な匂いはなく、爽やかな読後感です。
ファンタジーを描かずに「奇跡」を描くこの小説は本物。この小説の存在こそ「奇跡」とも言えます。多くは語らないので、とにかく読んで体験してください。
なんだこの宗教本みたいな装丁は!
と始めは思いましたし、あの「超訳」という文体に馴染めず、読み始めてすぐにギブアップしてしばらく放置していました。
しかし、ある時ふと読んでみたら引き込まれ、最後は涙が止まりませんでした。
日本では『セカチュー』なんて小説が流行りましたが、ごめんね比べものにならない。「奇跡」とは愛のことであり、愛のない小説では感動出来ないのですよ。
この小説には愛がある。愛の思い出は空虚さでも喪失感でもなく、これほどにも温かく満たされているもの。
ちなみに原題は『A Walk to Remember』。同タイトルの映画もあるようです。
古典的なファンタジーのような美しい物語を用いて、自然に神秘が身体に染み込むよう導いてくれます。
特に、どなたにも『アルケミスト』を絶大にお薦めします。
童話のようですが大人こそ読むべきです。人生で大切なことは何か思い出し、肩に入っていた力が抜けて涙が流れるでしょう。
こちら『11分間』だけ恋愛小説で大人向けです。性的な話ではあるのですが、ここには「真実の愛」と運命の出会いが描かれています。
あの小説はキリストを表現したものと言われており、ヒッピーにも影響を与えるなど一大ムーブメントを起こしたそうですが、その時代に生まれていなかった私にはそういう解釈はピンと来ません。
私が『かもめのジョナサン』を読んだ時は、宗教ともヒッピーとも無縁の、非常に個人的な「奇跡」と感じました。最も深いところで共鳴したものです。誤解を恐れずに言えば、ジョナサンは自分だと思いました。ジョナサンが求めた世界は自分も知っているし、とても懐かしく、彼の孤独には涙が出た……。
後にバックの自伝的小説を読み、やはり『ジョナサン』は宗教とは何ら関係なかったんだなと知りました。むしろ現代スピリチュアルに近いようです。
「キリスト教的」とさんざん言われたこの本の著者が、実は大の宗教嫌いで全ての組織的宗教を否定しているのは笑えます。(むしろ組織的宗教の批判のために書いたのだろうなということが、『かもめのジョナサン完全版』で分かる)
始め何の物語なのか分からず退屈で、下品なオバチャンにしか思えない登場人物にも全く魅力を覚えなかったのですが、次第にこのオバチャンがとんでもなく高い人格を持つ女性だということが分かってくる。
そして明かされるのは、この小説が真実の転生物語だということ。奇跡の再会に泣かされる。
日本で「輪廻転生」を描いた物語というと、前世の恋人同士が再会するなどのありきたりなファンタジーくらいしかなく、真実性は感じられません。
ところが西洋だとこのように美しい転生物語が誕生するのだから不思議です。
思うに日本などの東洋世界では「輪廻転生」など当たり前過ぎて、使い古されたファンタジーの設定でしかないのですが、西洋ではまだまだ驚愕の「奇跡」としてスピリチュアル分野に位置づけられているからだと思います。
あまり有名ではないこの小説ですが、騙されたと思って一読することをお薦めします。
心洗われること間違いなしです。
上に出したリチャード・バックも、彼の影響は確実に受けているものと思われます。
(宮崎駿がバックの影響を受けているという噂もあるけど、そうではなくサンテグジュペリの影響を受けたものでしょう)
有名過ぎて紹介するまでもない名作ですが、『星の王子さま』って読みましたか?
もし子供の頃に読んだ記憶がボンヤリとしかないなら、ぜひ大人になって読み返してください。
これは意外にも大人になってから遭遇する奇跡の物語であり、大人であるからこそ涙出来るはずです。
2015年1月5日
せっかくの新年です。巷には嫌なニュースが多いけど、少し空を仰いで奇跡を感じてみませんか。
「奇跡」と言っても、本格スピリチュアルでは疲れてしまう方も多いでしょうから、ソフト・スピリチュアルと言えるようなほんのり奇跡が漂う小説をご紹介していきます。
スター・ガール
ある高校に一人の女の子が転校して来る。
奇抜なファッションに身を包み、変わった行動をとる彼女はクラスで浮いてしまうのだが、主人公は次第に彼女が真実の人であることに気付いていく……。
ごく普通の青春小説の形を取っているし、超能力などの目に見える奇跡は起きないのだけど、じわじわと「奇跡」が伝わって来る小説です。キリストや釈迦など人類から一歩突き抜けた人が、ごく普通の高校生をやっていたらこんな感じなんだろうと思わせます。
それでも宗教的な匂いはなく、爽やかな読後感です。
ファンタジーを描かずに「奇跡」を描くこの小説は本物。この小説の存在こそ「奇跡」とも言えます。多くは語らないので、とにかく読んで体験してください。
奇跡を信じて
なんだこの宗教本みたいな装丁は!
と始めは思いましたし、あの「超訳」という文体に馴染めず、読み始めてすぐにギブアップしてしばらく放置していました。
しかし、ある時ふと読んでみたら引き込まれ、最後は涙が止まりませんでした。
日本では『セカチュー』なんて小説が流行りましたが、ごめんね比べものにならない。「奇跡」とは愛のことであり、愛のない小説では感動出来ないのですよ。
この小説には愛がある。愛の思い出は空虚さでも喪失感でもなく、これほどにも温かく満たされているもの。
ちなみに原題は『A Walk to Remember』。同タイトルの映画もあるようです。
パウロ・コエーリョの本
彼の本はとにかく何を読んでも「奇跡」を感じ、感動します。古典的なファンタジーのような美しい物語を用いて、自然に神秘が身体に染み込むよう導いてくれます。
特に、どなたにも『アルケミスト』を絶大にお薦めします。
童話のようですが大人こそ読むべきです。人生で大切なことは何か思い出し、肩に入っていた力が抜けて涙が流れるでしょう。
こちら『11分間』だけ恋愛小説で大人向けです。性的な話ではあるのですが、ここには「真実の愛」と運命の出会いが描かれています。
リチャード・バックの本
世界的名作、『かもめのジョナサン』を読んだことがありますか?あの小説はキリストを表現したものと言われており、ヒッピーにも影響を与えるなど一大ムーブメントを起こしたそうですが、その時代に生まれていなかった私にはそういう解釈はピンと来ません。
私が『かもめのジョナサン』を読んだ時は、宗教ともヒッピーとも無縁の、非常に個人的な「奇跡」と感じました。最も深いところで共鳴したものです。誤解を恐れずに言えば、ジョナサンは自分だと思いました。ジョナサンが求めた世界は自分も知っているし、とても懐かしく、彼の孤独には涙が出た……。
後にバックの自伝的小説を読み、やはり『ジョナサン』は宗教とは何ら関係なかったんだなと知りました。むしろ現代スピリチュアルに近いようです。
「キリスト教的」とさんざん言われたこの本の著者が、実は大の宗教嫌いで全ての組織的宗教を否定しているのは笑えます。(むしろ組織的宗教の批判のために書いたのだろうなということが、『かもめのジョナサン完全版』で分かる)
私は生まれる見知らぬ大地で
始め何の物語なのか分からず退屈で、下品なオバチャンにしか思えない登場人物にも全く魅力を覚えなかったのですが、次第にこのオバチャンがとんでもなく高い人格を持つ女性だということが分かってくる。
そして明かされるのは、この小説が真実の転生物語だということ。奇跡の再会に泣かされる。
日本で「輪廻転生」を描いた物語というと、前世の恋人同士が再会するなどのありきたりなファンタジーくらいしかなく、真実性は感じられません。
ところが西洋だとこのように美しい転生物語が誕生するのだから不思議です。
思うに日本などの東洋世界では「輪廻転生」など当たり前過ぎて、使い古されたファンタジーの設定でしかないのですが、西洋ではまだまだ驚愕の「奇跡」としてスピリチュアル分野に位置づけられているからだと思います。
あまり有名ではないこの小説ですが、騙されたと思って一読することをお薦めします。
心洗われること間違いなしです。
サンテグジュペリの本
やはり、「奇跡」と言ってはずせないのはサン=テグジュペリの本です。上に出したリチャード・バックも、彼の影響は確実に受けているものと思われます。
(宮崎駿がバックの影響を受けているという噂もあるけど、そうではなくサンテグジュペリの影響を受けたものでしょう)
有名過ぎて紹介するまでもない名作ですが、『星の王子さま』って読みましたか?
もし子供の頃に読んだ記憶がボンヤリとしかないなら、ぜひ大人になって読み返してください。
これは意外にも大人になってから遭遇する奇跡の物語であり、大人であるからこそ涙出来るはずです。
2015年1月5日